XiaomiのRedmi Note 9S日本版を買ってみた【レビュー】
- 2020.08.20
- GADGET
- Redmi Note 9S レビュー, Redmi Note 9S 日本版
今回はXiaomiのRedmi Note 9Sを手に入れたのでハンズオンレビューをしていこうと思う。
Redmi Note 9Sはご存じ中国のスマホメーカーXiaomiによって2020年6月2日に日本で発売が開始された、ミドルハイスペックのスマホ。販売前からコスパモンスターであると注目を浴びていた機種であったが、性能からディテールまで、実機でその詳細に迫っていこう。
スペック
CPU
CPUはQualcommのSnapdragon720Gを搭載。オクタコア、最大周波数2.3GHzで、Androidスマホのプロセッサとしてはミドルハイといった立ち位置か。
メモリ・ストレージ
メモリ・ストレージに関しては、RAM6GB+ストレージ128GBのモデルと、RAM4GB+ストレージ64GBのモデルがある。
iPhone11のメモリが4GB、ProとProMaxが6GBであることを考えると、Redmi Note 9Sがこの値段帯で4GBや6GBメモリを搭載していることからいかにコスパに優れているかがわかるだろう。(ただしiPhoneのプロセッサはメモリの使い方に優れているとされ、メモリが小さいことがデメリットであると一概には言えない)
カメラ
リアカメラは、4800万画素のプライマリカメラ+800万画素の超広角カメラ+500万画素のマクロカメラ+200万画素の深度カメラの4眼構成で、センサーサイズは1/2インチ。かなりてんこ盛りカメラといった印象。
(メインスマホが壊れているためPCのWebカムでの撮影です。画像粗くてスミマセン)
インカメに関しては1600万画素カメラの一眼構成で、フロントディスプレイのパンチホールから顔を出している。
後で実際に使用しながら実力を確かめていくが、その見た目も性能もかなりとがっているものがある。
バッテリー
バッテリー容量は驚異の5020mAh。これだけのバッテリー容量があると、メイン機として外で使いまわしてもバッテリー切れの心配をする必要はない、圧倒的な安心感がある。給電はもちろんUSB-typeCで、18W急速充電にも対応している。ワイヤレス給電に関しては対応していない。
外観・ディテール
外観
まず寸法は高さ165㎜、幅68㎜、重量209gとスマホの中ではかなり大柄な部類。ポケットの中でも確かな存在感を発揮する()。片手操作はかなり厳しい。
背面はガラス、側面はアルミボディで綺麗な仕上がりになっており、角の曲面などは持ってて心地よく洗練された形になっている。
背面には”To protect your consumer rights, please keep this label intact” と書かれたシールが貼ってある。「サポートを受けるためにはこのシールを貼っておけ」ということなのだろうが、ダサすぎるので取って冷蔵庫に貼っておいた。
ディスプレイ
ディスプレイは6.67インチの液晶フルHDの大型ディスプレイを搭載。インカメ用のノッチはなく、パンチホールが画面上の中央に配置されている。サイドのベゼルも細いため、没入感は十分にある。
最近のスマホには有機ELディスプレイの搭載が主流になりつつあるが、Redmi Note 9Sは液晶ディスプレイになっている。そのため色彩表現に劣ったり、視野角がやや狭いが、気になるほどではなかった。(むしろ横からのぞき見されないのは都合がいい)
センサー類・インターフェイス
上図のように、サイドに電源ボタン・ボリュームボタン・SIMスロットが配置され、上にマイク・IRブラスター、下にマイク・スピーカー・給電ポート・イヤホンジャックがある。
まずこの中で大きなポイントの一つ目は、SIMスロットがDSDSの対応していることだ。DSDSとは、二枚のSIMカードを同時に運用できる機能で、これを搭載しているスマホはあまり多くなく、これだけでも大きな付加価値である。
二つ目のポイントはイヤホンジャックがあることだ。最近のスマホはワイヤレス化の流れでその多くがイヤホンジャックを廃止しているため、イヤホンジャックのあるスマホが少なくなってきた。有線イヤホンを使うユーザーにとってイヤホンジャックがあることはかなりうれしいポイントだろう。
そして三つ目のポイントはスピーカーが一つしかないことだ。これに関しては悲報で、上下どちらにもスピーカーがついているスマホにはどうしても音の迫力で負けてしまう。筆者が前使っていたXperia Z5(かなり古いスマホ)と比べて明らかに音の迫力で劣っていた。しかし音量は十分に出ているため、音量不足になることはあまりないだろうと思われる。
カメラ性能
次にカメラ性能に関してだが、先の章でも解説したように、標準+超広角+マクロ+深度の四眼カメラで、メインカメラのセンサーサイズも1/2とスマホカメラとしては大きい部類のものを採用しており、てんこ盛りのカメラ構成だといえる。
昼の撮影
まずは昼の屋外でのカメラテストとして、標準・超広角・二倍望遠・48Mピクセルのカメラでそれぞれ近所の公園の風景を撮ってみた。
昼の撮影をしてみて全体として、
- 細部をアップしても結構しかっり写っている。
- 色遣いが若干赤っぽい
といったことが感じられた。
例えば後ろの鉄塔や小高い木などの遠くの被写体もしっかり写っている。48Mピクセルのカメラの写真には、よく見ると空にヘリコプターが写っているがそれもここまでしっかり写るのかと少し感動してしまった。
また今回の作例では逆光気味になってしまったが、昼の撮影だと色遣いが派手になる傾向がみられた。よく言うとインスタ映えする写真、悪く言うと強調しすぎるというといった感じか。
次にマクロモードの撮影をしてみた。
これは手元にあった基盤を撮影したのだが、穴と穴の間隔が3㎜程のかなり細かい被写体だ。レンズと被写体の距離も4センチほどであったが、細部の質感までかなりしっかり表現できていていい感じ。色遣いは照明の関係か、少し青白い感じになってしまった。
そして最後にポートレート撮影。
十円玉に被写体になってもらったが、これもいい感じ。被写体が不自然にボケることもなく、輪郭もしっかりしている。
夜の撮影
まずは標準カメラと超広角カメラで普通にパシャっととった写真から。
このように普通に撮った写真は白がにじんで細部はうまく映らなかった。そこで次は夜景モードを用いて撮影してみた。(夜景モードは標準レンズと2倍望遠レンズのみである)
夜景モードを使うと細部までかなりくっきり見えるようになった。明るさも大体肉眼で見えるものと同じぐらいになっている。
しかし気になる点が一つあった。それは一部がめちゃくちゃ不自然な色遣いになってしまっていることだ。セブンイレブンの看板が顕著に表れているのだが、まるで絵の具で塗ったような発色をしている。これは撮影後の処理で明るく表現しようとしすぎて、ホワイトバランスが暴走してしまったといった感じだろう。もっと自然に撮影するためには、露出を少なくするように自分で調整する必要がありそうだ。
次にマニュアルモードでの撮影をしてみた。
マニュアルモードでは意外に調整の自由が利き、シャッタースピードはなんと30sまで調整幅があった。これを使えば星空が撮影できるのではないかと思い、シャッタースピード30s、ISO感度最低の設定で空を撮影してみた。
この作例は深夜1時ごろの空だが、星もかなり写っている。正直スマホのカメラでこれほど星空を撮影できるとは思っていなかったので驚いた。もっと暗い山奥などで撮ればさらに良い写真が取れそうだ。
カメラの総評としては、色遣いやが若干気になるものの、一通り使いたい機能が入っていてさらに星空撮影もできるなど、使ってて楽しいカメラという印象だった。
良かった点
Redmi Note 9Sを買ってよかった点を列挙すると
- 大容量のバッテリー
- DSDS対応
- 使ってて楽しいカメラ
- それなりの処理能力
- その他付加価値がモリモリの割に価格が3万円切り
といったところだろうか。まず特に一つ目の大容量のバッテリーというところは自分自身この端末に惹かれた大きな理由の一つで、充電を気にする必要がないという安心感は本当に大きい。
また、性能はピーキーであるが使ってて楽しいカメラや、DSDS対応、イヤホンジャック採用、IRブラスターなど、数々のうれしい機能が付いているというのも大きな魅力だろう。
さらに、これほどの付加価値を付けつつ価格を3万円以下に抑え込む圧倒的なコストパフォーマンスは、Redmi Note 9Sの最も大きな強みの一つだろう。現状最強のコスパモンスターと謳われているように、確かに他の追随を許さないコストパフォーマンスを持ち合わせていると思う。
ビミョウだった点
コスパの観点で最強だったために文句がつけにくいが、強いてビミョウだった点を挙げるなら次の三点だ。
- デカい、重い
- ワイヤレス給電非対応
- 主張が強すぎるカメラデザイン
まず大きすぎ重すぎ問題に関しては、6.67インチディスプレイ搭載の200グラム越えでスマホの中でもかなり大きな部類に入るので、持ち運びの際にデメリットとなる。しかしこれに関しては、大容量バッテリーと情報量とのトレードオフになるから必ずしもトータルでデメリットとは言い切れないのだが、人によっては大きなデメリットとなるだろう。
そして二つ目のワイヤレス給電非対応だが、これは価格を考えると正直仕方がないと思う。しかし最近のスマホはワイヤレス給電対応のものが増えており、ワイヤレスでないとダメという人にとっては選択肢になりえないということになるだろう。
そして最後は完全に個人の好みではあるが、カメラのデザインの主張が強すぎる問題だ。個人的にはHuaweiのPシリーズのように主張しすぎないカメラデザインが好みなので、この部分はデザイン的にマイナスポイントだ。(さすがに〇Phone11Proよりはましだと思うが。)
総括
総括として、やはり現状コスパ最強モンスターの名は伊達ではなく、少しでも安くいいスマホを、と考えている人に最適解となるのではないかと思った。
またさまざまな付加価値がモリモリなので、ガジェット好きにもたまらない一品ではないかと思う。
追記
Redmi Note 9Sのモデルは、RAM6GB+ストレージ128GBと、RAM4GB+ストレージ64GBの二種類ありますが、RAM6GBのモデルを買う場合はAmazonではなく楽天の方が3万円切りで買えるので意地でも三万切りのスマホ探している人はどうぞ↓
価格:29,800円 |
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